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矯正歯科

矯正歯科は医療にあらず、美容なり

「虫歯治療」は、「虫歯」という疾患の治療を指しますし、同様に「歯周病治療」は「歯周病」という疾患の治療を指します。では、歯の「矯正治療」とは、いったいどのような疾患の治療を指すのでしょうか。

いわゆる歯の「矯正治療」は、凸凹している歯並びを直したり、受け口や出歯を改善したりすることですが、「歯並び」が悪いということは「見た目」以外にも何か「悪い」ことがあるのでしょうか。

「矯正治療」を勧める雑誌の記事や患者向けの本の中で、以下のようなキャッチコピーを目にすることがあります。

☆歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすい!?
☆噛み合わせが悪いと顎関節症になったり背骨が曲がったりする!?
☆歯並びが悪いと頭も悪くなる!?

つまり、これらから推察されることは、「歯並び」を直すと、虫歯や歯周病の治療や予防になったり、顎関節症が治ったりするらしいのです。もしもそうなら「矯正治療」は虫歯や歯周病や顎関節症という疾患の治療ということになります。本当にそうなのでしょうか。


結論からいえば、それは「誤り」ということになります。現に、歯並びは素晴らしいのに、虫歯や歯周病やいわゆる顎関節症で悩んでいる人は大勢いますし、ひどい歯並びでも健康な人はいくらでもいます。

多少磨きにくいということはあるかもしれませんが、単純に「歯並びが悪い」イコール「病気の原因」と考えるのは少々問題です。実は、「矯正治療」とは病気の治療ではなく、その主な目的は審美(見た目)の改善です。例外的に機能障害、たとえば咀嚼や発音に障害があった場合でも、それは「矯正治療」だけでは解決しません。

見た目の改善と引き換えに、美容整形では健康な皮膚にメスを立てたり、骨を削ったり、体内に異物を埋め込んだりします。「矯正治療」は、健康な歯を抜いたり、自然に並んでいる歯を無理やり動かします。そして長期間、口の中には清掃性の悪い矯正装置が入ります。

「矯正治療」や「美容整形」が健康に役立つとすれば、それは歯並びを含めた肉体的な特徴が、心理的なストレスとなっている場合です。そう考えると、結局のところ「矯正治療」は得られる見た目の改善と、そのために受け入れなければならないことの「害」を、ご自身の天秤にかけて決めるべきということになりそうです。

くれぐれも、「矯正治療」などという言葉の罠にはまって、歯並びを直すことで病気の治療になるような錯覚に陥らないように気をつけてください。


歯科には、大別して「医療」と「非医療」の分野があります。「医療」とは病気の治療のことで、代表的なものに「う蝕(虫歯)治療」、「歯周病治療」、「歯内療法」があります。「非医療」には「機能回復」と「美容」があり、「機能回復」には、歯冠修復、義歯、インプラントがあり、「美容」には、矯正歯科、審美歯科があります。

このように「矯正歯科」は、非医療行為の範疇なのです。つまり、「矯正歯科専門医」とは、医者ではなくて歯を動かすだけの職人という見方もできます。それ自体は病気の治療に比べたら簡単なものです。

とは言っても、生体の一部を触るわけですから、なるべく少ない害で済ませる感覚が不可欠です。そのためにも、最適な時期を選んで必要最小限度の範囲で行うことが、結果的に安全に目的を達成させやすくなります。

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